将棋の先の名人戦での王手見逃しや、王位戦での角のタダ損など、アマチュアの中級でも充分気づくような指手を、
最高峰のタイトル戦の舞台でトッププロが指してしまうことに驚いてしまいます。心理的な面も含め、どのように思われますか?
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まだ将棋を覚えたての人の方が強い人よりも反則を犯しにくい、という話を聞いたことがあります。二歩や打ち歩詰めなどの禁じ手のルールを教わったばかりの頃は、それに十分注意を払っているので手を読んでいるときに気付きます。ところが、将棋が強くなってくるといわゆる「筋」に頼って膨大な量を読むので、その筋に関係ないことは一切目に入らなくなってしまうのです。基本的なルールとかは、守っていて当たり前だと思っているので盲点に入っちゃうんですね。
あと、手を進めている途中で自分のミスに気付いても、それが取り返しのつかないほどの重大な見落とし(駒をタダ取りされるなど)ならば、予定変更せずに潔く指してしまうプロも結構います。いずれにせよプロが素人のようなミスをしてしまうのは、凄まじすぎる集中力のせいなんだと思います。
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あの羽生名人でも「勝ちが見えてくると手が震える」と言うし
(先日の名人戦でも何度か見られた)、
7年ほど前には自玉の1手詰みを見落とし(て負けた)、なんてポカもやっている。
タイトル戦が日常茶飯事(?)である羽生名人ですらこういうことがあるのだから、
常人には計り知れないプレッシャーがあるのでしょう。
「麻雀とは水を張った洗面器に顔を入れる我慢比べのようなもの」
「耐え切れずに先に顔を上げたほうの負け」
なんて例えた話がありましたが、
むしろ将棋の方がこの例えにピッタリではないか、と思います。終盤の攻防戦を見ていると。
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僕的には、形勢が二転三転した方がおもしろいとおもいますよ。完璧な将棋を指されても面白味がないので。
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